大人の性教育、何を学び直したい?9,000人調査の答え

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本を開き、ノートに書きながら自分のペースで学ぶ成人女性

避妊のこと、相手との同意、身体のしくみ。「今さら聞きにくい」と感じる疑問はありませんか。ジョイセフの2025年調査から30〜64歳の回答を読み、今の自分が学びたいことを選ぶ入口を整理します。

避妊について調べたい。でも、知っているつもりのことを聞くのは少し恥ずかしい。相手とのやりとりで引っかかったことがあっても、何を調べればいいのかわからない。そんなときは、性教育を今の自分に必要なところから読み直してみませんか。

今さら聞きにくいことも、学び直していい

大人になってからも、自分に必要なことを学び直してかまいません。
大人になってからも、自分に必要なことを学び直してかまいません。

性教育というと、学校の授業や思春期の話を思い浮かべるかもしれません。でも、恋人との関係や暮らしが変わったときに、前には気にならなかった疑問が出てくることもあります。

「断りたいけれど、どう言えばいい?」「避妊の方法を選ぶとき、何を確かめる?」「自分の身体の名前を、うまく説明できない」。入口は、こんな身近なことでも十分です。

読者

何から読み直せばいいのか、迷ってしまいます。

編集部

今いちばん引っかかっていることを、短い言葉にしてみませんか。「避妊の選び方」「断る言い方」くらいで大丈夫です。

性の知識を増やすことを、経験を増やすための準備にしなくてもかまいません。自分が望んでいることを考えたり、望まないことを言葉にしたりするためにも学べます。誰かに進み具合を見せる必要もありません。

この記事では、調査の数字を「みんなの正解」としてではなく、学ぶテーマを考えるきっかけとして紹介します。読んでいる途中で「今はこの話題を読みたくない」と感じたら、別のところから読んでも、いったん閉じても大丈夫です。

9,000人調査って、誰に聞いたもの?

調査全体の人数と、今回取り上げる30〜64歳の集計は分けて読みます。
調査全体の人数と、今回取り上げる30〜64歳の集計は分けて読みます。

国際協力NGOジョイセフの「性と恋愛 意識調査2025」は、2025年5月16〜19日にWebで実施されました。対象は国内在住の15〜64歳(高校生以上)9,018人です。タイトルの「9,000人」は調査全体を丸めた表現で、成人女性だけの人数ではありません。

この記事で見るのは30〜64歳の4,060人の集計です。内訳は男性1,950人、女性1,950人、その他160人。性別区分は回答者が選んだものです。15〜29歳の結果とは分けて扱います。

学校で受けた性教育が役立っているかという問いでは、30〜64歳の全体で「役立っている」が27.6%、「役立っていない」が53.2%でした。女性の集計では「役立っている」が27.2%です。出典:調査概要と学校の性教育に関する結果・設問②。

これは、回答者が過去の学びを振り返った答えです。知識を試すテストの点数でも、今の学校教育を直接評価した数字でもありません。授業の中身や受けた時期が違う人を含むので、「この年代は何も知らない」と決めつけずに読みたいところです。

もっと学びたかったことには、何が挙がった?

学びたいテーマは、今の自分の疑問に合わせて選んで大丈夫です。
学びたいテーマは、今の自分の疑問に合わせて選んで大丈夫です。

学校の性教育で不足していたことを尋ねた設問では、30〜64歳の女性の上位3項目は次のとおりでした。回答したのは、学校の性教育に不足を感じている人だけです。

学校の性教育に不足を感じた30〜64歳の女性の回答では、避妊29.9%、性暴力やハラスメントの防止25.5%、性的同意23.1%が上位でした。
学校の性教育に不足を感じた30〜64歳の女性の回答では、避妊29.9%、性暴力やハラスメントの防止25.5%、性的同意23.1%が上位でした。
上位3項目回答割合
避妊29.9%
性暴力やハラスメントの防止25.5%
性的同意23.1%

出典:ジョイセフ「性と恋愛 意識調査2025」設問③・大人世代の女性。複数回答。グラフは公開値をもとに編集部で作成しました。この設問の女性の回答人数は公開グラフに明記されていないため、調査全体の女性1,950人を分母として扱っていません。

自分の知りたいことが上位に入っていなくても、その疑問の大切さが下がるわけではありません。「身体の呼び方を知りたい」でも、「今は相手に断る言葉を考えたい」でもよいのです。

また、この順位だけから「避妊を選んだ人は同意も選んだ」とはわかりません。ひとりの気持ちを想像しすぎず、こうした学びの希望が挙がったと受け止めましょう。

避妊・同意・身体の疑問から、読む記事を選ぼう

気になるテーマをひとつ選び、そこから少しずつ読んでみましょう。
気になるテーマをひとつ選び、そこから少しずつ読んでみましょう。

ここからは調査の順位とは別に、femuru編集部が提案する学び直しの入口です。どの順番で読んでもかまいません。

避妊について、何を確かめればいいか知りたい

方法の名前は知っていても、自分の生活や希望に合う選び方までは整理できていないかもしれません。まずは「毎回準備すること」「医療機関で相談すること」「相手と共有したいこと」に分けて、疑問を書き出してみましょう。

入口には、避妊方法を比べる記事があります。読んでわからなかった点は、そのまま相談用のメモにできます。記事だけで薬を選んだり、今の処方を変えたりせず、個別の選択は医師や薬剤師に確認してください。

自分の気持ちを、相手にどう伝えるか考えたい

「嫌ではないけれど、今日はしたくない」「途中で気持ちが変わった」。そんな言いにくさを言葉にする練習も、学びのひとつです。うまい説明を完成させることより、今の希望を伝えられる言葉を持っておくとよさそうです。

同意を確かめる会話の記事では、相手とのやりとりを考えられます。読んだあとに、使えそうな一文だけ自分の言い方に直してみてください。

身体の名前やしくみを、基礎から知りたい

身体のどこを指すのかわからず、検索の言葉に迷うこともあります。困っている場所を説明したい人は、女性の身体のしくみを整理した記事から読めます。

図を見るのが苦手なら、まずは説明文だけでも大丈夫です。自分の身体を誰かの写真と比べて採点するためではなく、気になることを説明する言葉を増やすつもりで読んでみましょう。

調査や性の情報は、どこを確かめて読む?

数字や説明を読むときは、誰がいつ発信した情報かを確かめましょう。
数字や説明を読むときは、誰がいつ発信した情報かを確かめましょう。

調査を読むときは、見出しの大きな数字の前に、対象年齢・回答条件・実施時期を見るのがおすすめです。今回も「調査に参加した人数」と「特定の設問に答えた人数」を同じものとして扱わないことが大切でした。

さらに、回答した人の意識を集めた調査から、自分に合う避妊方法や、症状の原因まではわかりません。割合の大小と、自分が今必要としていることは分けて考えましょう。

最初から詳しい資料をすべて読む必要はありません。気になった数字ひとつの出典を開く、言葉の意味をひとつ調べる。そのくらいの小さな確認から始めてみてください。読み終わったあとに疑問が残っても、勉強不足と考えなくて大丈夫です。

「今、知りたいことは何だろう」と考えるところから、大人の性教育は始められます。今日はひとつ記事を読むだけでも、自分のための時間になります。

参考にした情報

気になった内容は、調査元や医療機関の情報でも確かめられます。
気になった内容は、調査元や医療機関の情報でも確かめられます。

情報確認日:2026年10月21日。調査結果と、編集部が提案する学び直しの方法を区別して紹介しています。