「これしていい?」は雰囲気を壊す?同意の確かめ方と、してほしいことの伝え方

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聞いたらムードが冷めそう、でも黙って進めるのも不安。同意を自然に確かめるひとこと、言葉以外のサイン、してほしいこと・イヤなことの伝え方、「ノー」を言われたときの受け取り方をまとめました。

「これ、していい?」と聞きたいけれど、ムードが冷めそうで言い出せない。逆に、してほしいことがあっても、言ったら引かれそうで黙ってしまう。ふたりの時間なのに、言葉にするのは意外とむずかしいですよね。

聞いたら、雰囲気が壊れる?

読者

いちいち確認したら、しらけちゃわないかな…。

編集部

聞き方しだいです。「これ好き?」「もっとこうしたい?」は、確認であり、ふたりの距離を縮めるひとことにもなりますよ。

体の反応や表情だけで、相手が本当に心地よいのか、がまんしているのかを見分けるのはむずかしいものです。緊張や恥ずかしさで、イヤでも言い出せない人もいます。だからこそ、言葉で確かめ合うことが、お互いの安心につながります。

そもそも「同意」ってなに?

2023年7月に施行された改正刑法では、同意しない意思を示したり貫いたりするのが難しい状態でする性交は、「不同意性交等罪」になりうるとされました。お酒や薬の影響があるとき、寝ているとき、断る余裕がないときなども、その例にあげられています。法務省は、婚姻関係があるかどうかはこの罪の成立に影響しない、と説明しています。

WHO(世界保健機関)も、性の健康には、強制や差別、暴力のない、心地よく安全な性の体験ができることが含まれるとしています。恋人や夫婦でも、同意は毎回、その場で確かめるものです。

雰囲気を壊さない聞き方

命令ではなく、疑問の形で。相手が「いいよ」「今日はやめとく」のどちらも言いやすい聞き方がコツです。

場面ひとこと例
くっつく前「ぎゅってしてもいい?」「もう少し近くに行っていい?」
服を脱ぐとき「これ脱がせてもいい?」
途中で「これ好き?」「痛くない?」「もっとゆっくりがいい?」
新しいことを試すとき「こういうの、興味ある?イヤなら全然いいよ」
自分がやめたいとき「ちょっと待って」「今日はここまでにしたいな」

「いいよ」と言われたら「ありがとう」、「やめとく」と言われても「言ってくれてありがとう」。この返し方が、次も本音を言いやすい関係をつくります。

言葉以外のサインも見る

体が固まっている、呼吸が浅い、目をそらす、急に黙る。こうしたサインに気づいたら、いったん手を止めて「大丈夫?」「今どんな感じ?」と聞いてみてください。

してほしいこと・イヤなことの伝え方

最中にうまく言えなくても大丈夫です。むしろ、ふだんの落ち着いた時間のほうが話しやすいこともあります。

話すタイミング

  • 休日にゆっくりしているとき、散歩中、お風呂上がりなど、ふたりとも余裕があるとき
  • 誘って断られた直後、けんか中、ベッドの中は避ける
  • 「今度、ふたりのことで話したいことがあるんだけど」と先に予告しておくと、相手も身構えにくい

「私」を主語にして、提案の形で

責めているように聞こえる言い方伝わりやすい言い方
「いつも急ぎすぎ」「私はもう少しゆっくりがうれしいな」
「そこ、痛いんだけど」「そこはちょっと痛いから、こっちのほうが好き」
「なんでわかってくれないの?」「こうしてもらえると安心できるんだ」

最初に「いつも優しくしてくれてうれしい」のように、よかったことを伝えてから提案すると、相手も責められたと感じにくくなります。

相手の気持ちも聞く

「あなたはどう?してほしいこととか、イヤなことある?」と聞き返すと、一方的なお願いではなく、ふたりで探す話になります。

自分が何を心地よいと感じるか、まだよくわからない人もいますよね。そんなときは、まずひとりで自分の体を知る時間をもつのもひとつの方法です。初めてのセルフプレジャー も参考にしてください。

同じ「セックス」という言葉でも、思い浮かべることは人それぞれです。調査で見えたイメージの違いと共通点も、ふたりが大切にしたいことを話すきっかけになります。

相手への好意はあるのにキスが苦手なら、無理せず希望を伝える言い方も参考にしてください。苦手な範囲やタイミングを整理する方法を紹介しています。

動画と同じ声や表情を期待されることが負担なら、映像に自分を合わせず希望を伝える方法も参考になります。演技を求められたときや出演者と比べられたときの言い方をまとめています。

特定の行為だけをしたくないときは、オーラルセックスが苦手なときの断り方も参考にできます。相手への好意と、行為に応じるかどうかを分けて考える例をまとめています。

「ノー」を言われたら、どう受け取る?

「今日はやめとく」「それはまだ早いかな」と言われると、拒否された気持ちになるかもしれません。でも、それは正直に話してくれたということでもあります。

「わかった、教えてくれてありがとう」「無理しないでね」と返せれば十分です。理由を問い詰めたり、何度もお願いしたりすると、相手は次から本音を言いにくくなります。

断り方に迷っている側の人は、「今日はしない」のやさしい伝え方 も読んでみてください。

「コンドームを使うなら」という条件を伝えたいときは、彼氏がコンドームをつけてくれないときの伝え方 も参考にしてください。会う前・直前に使える言葉と、嫌がり続けるときの対応をまとめています。

間が空いたあとにふたりで過ごす予定があるなら、久しぶりのセックスが不安なときの準備と会話も参考になります。会う約束とセックスの同意を分け、当日のペースを決め直す言い方を紹介しています。

同意が守られなかったときは

性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センター(#8891)では、最寄りのセンターにつながり、医療(緊急避妊や性感染症の検査など)、心のケア、警察への付き添い、法律の相談などの支援を受けられます。

同意や身体について何から学ぶか迷ったら、大人の性教育を学び直す入口も読んでみてください。学校の性教育を振り返る調査と、今の疑問に合わせた記事を紹介しています。

受診の目安

緊急避妊については アフターピルの記事、検査については 性感染症の検査の記事 にまとめています。

よくある疑問

質問:「いちいち聞かないで」と言われたら?

答え:

「あなたが心地いいか知りたいから」と、聞く理由を伝えてみてください。「これしていい?」より「これ好き?」「どっちがいい?」のように、好みを聞く形にすると、会話として受け入れられやすくなります。

質問:緊張して、言葉が出てこない…

答え:

最中に言えなくても大丈夫です。前もって落ち着いた時間に話しておく、メッセージで伝える、手を導いて「こっち」と示す、といった方法もあります。

「痛いときはトントンって肩をたたくね」のように、ふたりだけの合図を決めておくのもおすすめです。

質問:付き合っているなら、毎回聞かなくてもいいよね?

答え:

付き合っていても、夫婦でも、同意は毎回必要です。その日の体調や気分で、したいことは変わります。長く一緒にいるほど「言わなくてもわかる」と思いがちなので、ときどき言葉にして確かめ合いましょう。

性の情報を相手と話すきっかけにしたいときは、性の情報源とSNSの読み方も参考にしてください。

始めたあとに気持ちが変わった場面は、セックスが長くて疲れるときの伝え方も参考にしてください。

参考にした情報